「脱・筋ジストロフィー」を目指して
この日は、おばあちゃんと来室。
「ß君が言葉を話せない原因には、呼気障害が関係していると思う」とMiz はお婆ちゃんに説明しました。
何故なら、言葉は声帯を通る呼気と共に出てくるものだからです。〜〜するとおばあちゃんは、S君が口に加えたチューブから、息がフーッと出るようにと、
「ほら、ふ〜っとやってごらん、ふーっと」と一所懸命。
そしてこの日、期待以上の施術効果を見ることができました。施術後、S君の口から出た息が、チューブの先のおばあちゃんの手に伝わるようになったのです。
「あ、風が来る、手に空気が来るようになった!」とおばあちゃんはうれしそうに何度も確かめました。
2017/3/13 撮影
4
チューブから 息がフーッと出るか、出ないか?
= S君の呼気障害に改善がありました。
S君は喉の動きに障害があるのようで、飲み物を呑み込むこともうまく出来ないし、食べ物も喉に詰まることがよくありました。そのせいか、S君の発声は声帯を使う声というよりは、奇声のような音(呼気音)になってしまうのだろうとMizは推測していました。(この症状は顎関節異常とも関連しています)
ところがこの日、S君は舌を動かして、
「あららら、ら」と発声することが出来たのです!!
それは奇声ではなく、明らかに声帯を使った発声に思われました。前回、S君の呼気障害の改善があったので、その成果が現れたものかもしれません。
ママもMizもうれしくなって、S君に何度も
「あららら、ら」を繰り返し言ってもらったのでした。
2017/3/31 撮影
『あららららっ』って言えた!よ。
(奇声と音声との違い)
5
S君の親指の爪はスプーン爪と言われる形で、とても薄いため、爪が割れてしまうことがよくあるそうです。
また、S君の足指は、第2指〜5指まで丸まっています。これは、指先に力がかからない体の構造を示しています。
2017/2/27 撮影
2017/2/14 撮影
足指の形と爪に注目しました
2
2017/2/27 撮影
3
S クンの歩行と"ふくらはぎの硬さ"の関係
S君が立ち上がったり、歩いたり、おすわりトンをする姿を、見てみましょう。
歩き方は二本の足を床から上げずにすり足風に動かします。直線的でなめらかさに欠けた動きです。よく見ると、左右の脚の付け根の間が狭く、股関節(大腿骨董)の動きが悪いことに気づきます。
「足のふくらはぎが硬い」という特徴はデュシェンヌ型・筋ジストロフィーの代表的な特徴と言われていますが、ママもS君のふくらはぎが硬いことを心配しています。
Mizは「股関節が正常に働けば、ふくらはぎにかかル負荷が軽減し、ふくらはぎの硬さは改善するだろう』と推察し、股間節の機能改善の施術に取り組みました。
動画で綴るS君の歩み
“脱 筋ジストロフィー” を目指す歩み を見て下さい。
2017/4/11 撮影
『頭(頭蓋骨)の形は変わることもある』ことを知っている人は少ないかもしれませんね。
今日はS君を横向きに寝かせて、Crown支持という手法を行いました。ほんの数分の施術でしたが、S君の頭の形が変わりました。やや横長のS君の頭蓋が丸っこい頭蓋に変わったのです、こんなにあっさりと変わるなんて、Mizも少々驚きでした。まだ2歳なので、頭蓋骨も柔らかく変わり易かったこともあるでしょうが、「変わるべくして変わった」という印象を受けました。
S君のおばあちゃんも、S君の頭の形が普通とはちょっと違うと感じていたらしく、何度も頭をなでては納得していましたよ。〜〜〜頭蓋の形が変わると、頭の中がどう変わるか、または変わらないか?については、Mizは明言できませんが・・。
頭の形って、変わるんですよ。
知ってましたか?
7
"脱・筋ジストロフィー" を目指して、
負けるな S 君
2017/6 /6 ママの撮影です。
「Sのふくらはぎが、また硬くなってしまった」
とママは残念そうな声音でMizに言いました。
触ってみると、確かにふくらはぎが硬くなっていました。
~~~ママはよく観察していますねぇ~~~
でも、大丈夫。S君の場合は、骨盤底の硬縮スジを緩めてあげると、ふくらはぎは柔らかくなる筈です。
〜〜〜施術〜(大泣き)〜〜、
「ママ、確かめてみて・・」
「・・あ、確かに柔らかくなってる」とママ。
この日はS君の顎関節と胸部への施術です。
S君は、施術に入ると決まって大声で泣き出します。〜〜そんなに痛いとは思えないのだけど、何故かしら?