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  Eタイプの特殊性(3次元認知障害 )

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E タイプが ピンホールテストをすると・・・

E タイプは、両目(同時)で輪(ピンホール)の向こうを見ることに、苦痛を感じます。

ピンホールの穴から対象の向こう側を見るときは右目または左目のどちらか一方で見ています。

他方の目からはピンホールの先は見えません。

Eタイプの人が両眼で輪(ピンホール)を覗こうとする姿を前から見ると、輪の中に、片目だけが見えます。

Eタイプの人は、右目と左目の視線が交わりにくい方向を向いているので、右か左のどちらか一方の目で輪の中を覗きます。

左右の視野が重なる範囲が全く無いか、非常に狭いという視覚特性があります。

E タイプの視覚には、どのような特徴があるか?

Eタイプの視覚には「左右の視野が重なる範囲が全く無い、または非常に狭い」という特殊な視覚特性があります。それは両眼同時視が出来ない、または障害があるとも言えるでしょう。

「Eタイプの特殊性とはどういうものか?」について、下の図例でイメージ出来るでしょうか。

A  左右の視野に特殊性がある____( Eタイプ1)

下の三つの図は、Eタイプの右目と左目の視線がどの方向に向いているか、左右の視野範囲はどうかについての模式図です。

​Eタイプの例です

Aタイプと比較して下さい

B  上下の視野に特殊性がある _____(E タイプ2)

下の図は、Eタイプの右目と左目の視線の方向が上下方向で異なっている(ズレている)ケースの模式図です。

視線の角度にはいろいろなバリエーションがあり、従って左右の視野が重なる範囲も異なり、バリエーションがあります。

右目と左目の視線の上下の角度には、いろいろなバリエーションがあります。従って、左右の視野が重なる範囲にもバリエーションがみられます。

Aタイプ(標準型)では、

右目と左目の視線がほぼ同じ高さなので、視野の重なる範囲が広くなります。

C  前後の視野に特殊性がある _____(E タイプ3)

Eタイプには、右目と左目の視野が、前後方向で重ならないという特殊性もあると考えられます。しかし当​ピンホールテストでは、残念ながら前後に関する視野範囲については検出することが出来ません。

E タイプは奥行きや立体や遠近など3D認識に 障害が出る・・

ピンホールテストによって分かったことは、Eタイプの人は、左右の視野が重なる範囲が全く無いか、極端に狭いという視覚特性が見られることでした。​​その視覚特性が、3D認識に異常を来たす理由は何でしょう?

奥行きや立体や遠近などの3D認識は、両眼視差による右目像と左目像の両眼像差が情報処理されて知覚されています。それは、左右の目の視野が重なる範囲において行われています。

Eタイプは、左右の視野が重ならない、または重なる範囲が極めて狭いのが特徴です。従って、Eタイプは、奥行きや立体や遠近などの3次元認識が出来ない、または3次元認識に関して障害があることが考えられます。

Eタイプ・母のブログ

​もしかして、我が子は 3次元視覚障害なの?

3次元視覚障害というEタイプの症状については、医学界でも把握できていないのではないかと思われます。もちろん、一般市民も・・。

去る日、私は、あるお母様のブログ目を止めました。

心優しく傷つきやすい娘さんが、いじめに合い、小学高学年の頃から不登校になりました。中学になっても不登校があり、病院で治療を受けたりしていましたが、ある日、お母さんは、我が子が3次元視覚障害を持っていることに気づきました。

 

「3次元視覚障害があると、どんな苦しみや辛さや支障があるか?」

​このブログを読むと、障害の具体的な姿が浮かび上がってきます。

                                              http://tomorun2525.blog.fc2.com/blog-entry-36.html

2012.11.25

もしかして・・・視覚障害なの?

退院してからかなり安定してゆっくり眠れるように
なっていた娘ですが、退院後1週間目の診察で
「やっと12時間ぐらい眠れるようになったね。 これを待ってたんだ。
夢もあんまり見てないようだから、少しずつ薬を減らしていこう。」
と先生に言われ、少し薬の種類も量も減らされました。
しかし、その日からまた、悪夢を見始めてしまいました。

     〜〜中略〜〜

そんな中、先日娘がまだイライラしてなかった時、
過去の話をいろいろ話してくれていて、ふと引っかかりました。

娘が通っていた中学には、校門から校舎まで長い下りの階段がありました。
娘が小さい頃から、階段を下りるのが怖くて苦手で、
早く下りることが出来ない
のは知っていましたが、
私は娘が臆病なだけだと思っていました。
しかし娘が、私にこう尋ねました。
「みんなはどうして、あんなに早く階段が下りれるの?
私の足の感覚って、みんなより鈍いのかな?
階段の段の違いを、どうやって確認してるの?」

段の違い?確認?感覚?どういうこと?
私の頭の方が?でいっぱいになってしまいました。

「だって階段の境目ってわかんないでしょ?」
娘の言ってる意味がわかりません。

びっくりしていろいろ聞いてみて、本当に愕然としました。
娘は階段が急な坂のように見えるというのです
それどころか、周りの景色も平面 (2次元) のように見えるようで
頭では物が立体なのは理解していても、距離感が分からないようなのです。
なれた場所(家の中など)は、だいたい頭が覚えているようで
すぐに立体的に浮き上がって見えるようですが、

体調によって2次元になったり3次元になったりするそうで、

外に出て建物の多い所や人ごみに入ると、

そのせいで吐き気がするようなのです。

子どもの頃からそんな風にしか見えていなかったので、
周りのみんなも自分と同じだと思っていたようで、
私も含めてみんな、階段はちゃんと段差がわかるし、
風景も常に最初から立体に見えてる、物の距離感(どれが前にあって、
どれが後ろにあるかなど)も、ちゃんとわかるということを
伝えると、本当に驚いていました。

これは、視覚障害になるのでしょうか。

3次元認識ができないなんて、今まで聞いたことがありません
ネットでも検索してみましたが、なかなかそれらしいものが
見つかりませんでした。

ただひとつ、1件だけ整体師さんのブログにヒットしました。

その方のブログには、おそらくまだ医者も知らないかもしれないが
3次元認識異常という障害があるということが書かれていました。

もしかしたら、娘はこの視覚障害があるのかもしれません。

睡眠障害の2次的な障害で、睡眠がとれるようになって
脳機能が向上してきたら治るというものであってほしいと
心から今は願っていますが、もしこの状態が治らなければ
一体どうしたらいいんだろう…。

今考えれば、子供の頃から思い当たる節が…。
小さな溝を飛び越えるのを怖がったのも、ボール遊びが苦手だったのも
階段も、平均台もアスレチックもみんな、段差が見えなかったり、
距離感が分からなかったんだね。

15年もわからずに、かわいそうなことをしてしまった。
本当にショックでしたが、娘は自分が出来なかったことが
自分の努力不足のせいじゃないとわかって、ほっとしているようでした。

これから、どうしたらいいのか、まだわかりませんが、
それでも、何も知らないままでいるよりいいですよね。

娘と一緒にゆっくり考えます。

 

私はこのブログを読んだとき、お母様の切なさ、娘さんの辛さに心が詰まる思いでした。

​このブログの中では、3次元認識に気づいたお母様は「3次元認識について検索したが見つからず、ただ一つ、整体師さんのブログにヒットしました」と書いておられますが、それはもしかしたら、当時、私が書いていたブログだったかもしれません。

その当時、私は Kちゃんの視覚異常 に関するブログを書いていましたから・・。

このホームページでも、Kちゃんの視覚異常について述べてますので、まだ見ていない方はご訪問下さい。Kちゃんの3次元異常は、施術によってかなり改善しました。中学生だったKちゃんは、今は結婚し、お子様もおられるとのことです。

上のブログのお母さま、娘さんも、幸せでおられることをお祈りいたします。

そして実は、当ホームページは、

当時(2,012〜 2,015年)私が書いていたブログ「意外と知らない目の話」<視覚と知能>が土台になっています。このブログには、Kちゃん以外の「目の話」もありますよ。

興味のある方は    ブログ「意外と知らない目の話」をご訪問下さい。

3次元認知異常は、脳の形成や日常生活への影響が大きい

両眼視については、現在、一般にはあまり関心を持たれていません。

しかし、左目視野と右目視野が脳においてどのように反映され、統合されているかの問題 = 両眼視の問題は、脳の知能形成や統合に大きく関与していることが想像されます。

両眼視異常によるトラブルは、身近な日常生活にも反映しています。

空間知覚の異常は、交通事故などの原因になっていることがあります。

軽い3D異常があるために他人との交わりに誤解を生じたり、軽蔑を受けたり、社会生活に馴染めないケースがあります。

私たちは、両眼視異常についてほとんど認識がないので、事故や発達障害が両眼視異常に関与しているとは気づきません。医学も3次元認知異常を把握しているようには見えません。従って両眼視異常の対処法や治療法を考えようという気運がありません

また、両眼視の障害は、高齢になるに従って大きくなる傾向 があります。

​おそらく老年期の認知症とも関係が深いと想われます

両眼視の問題に関心が深まり、視覚と知的障害との関係がより明らかにされることによって、知的障害の理解や治療が進むのではないかと、私は期待しています。

E タイプの人は、立体感の無い絵を描く傾向がある

下は、知的障害者が描いた絵画です。知的障害者が一生懸命に描いた絵画には、作者が見たもの、想像したものが素朴に描かれています。

そしてこれらの絵画には、

「作者は、絵の対象となる物をどのように見ているか、どのように見えているか」が現れているように思います。

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​秋の景色

花火大会

賑やかな町

父のびょうき

スクリーンショット 2018-08-04 9.21.57.png

知的障害、発達障害、統一性失調症の児童の多くは、奥行きや影や遠近感のない絵を描きます。知的障害とEタイプ(両眼同時視の障害)の関連性が、ここに語られているのではないかと想われます。

おそらく、絵の作者がピンホールテストをすれば 、Eタイプという結果が出るのではないかと、私は考えています。

E タイプ への理解、その先に改善の道・・

ところで、

私が、両眼視について興味を持つようになったのは、Kちゃんという中学2年生に出会い、彼女の悩みに関わったことが始まりでした。 参照:Kちゃんの事例 

Kちゃんの悩みは「数学の図形の問題を解けない」ことで、調べてみると「立体図形が認識できない=視線の方向に異常がある」ことが分かりました。

ところがKちゃんは、1ヶ月半後に視覚(視線の方向)が改善すると、それと同時進行で、解けなかった図形の問題が解けるようになった」のでした。

 

             参照:Kちゃんの視覚が変わった!

 

この事例は、視覚(視線の方向=両眼視)の改善が 知能の改善(数学の図形の問題を解く)に関わっていることを語っているように思います。

もしそうであるなら、Eタイプの視覚が改善されれば、知的障害や発達障害に何らかの改善がもたらされるというシナリオがあるのではないかと、そのような興味を抱いています。(但し「この改善ケースは、単に偶然の結果である」と言われれば、それまでですが・・)

「視覚の改善」は、簡単なことではありません。

私ひとりの力では何も出来ませんが、皆さまに3次元認知のシステムに関心をもっていただき、情報を共有しながらそれぞれの立場で改善に取り組んでいただくことによって、3次元認知障害や知的障害の改善や救済が進むのではないかと、私はそのような希望を持っています。

 ブログ「意外と知らない目の話」には、「視覚が改善したら、やや障害のある小学生の知能も改善した」という事例(実話)を書いています。どうぞ、ご訪問ください。

最後に:私たちはみな、ちょっとした視覚(知的)障害者

ピンホールテストをして分かったことは、

「完全で理想的なAタイプの人はいない」ということでした。

すべての人が Bタイプ、Cタイプ、Dタイプの要素を持っていて、その要素が極端に強い人が Eタイプになります。〜〜Eタイプを視覚障害者、視覚異常者とみなすなら、私たちもみな、ちょっとした視覚障害者です。

・・・つまり、自分から見ると、他人はみな変わり者。

   ものの見方が違う。感覚がちがう。反応がちがう・・・etc.

このホームページで、私は Eタイプの特殊性を強調した感がありますが、私もあなたも、ちょっとしたEタイプであること​をご納得いただきたいと思います。

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