１泳動中に居眠りをしていたら、

　突然大波にさらわれたように・・・

 

Qさん：そもそも視界泳動という現象があることに気づいたのは、どういうキッカケからですか？

Aさん ：それは偶然の出来ごとが発端でした。

ある夜、風呂の中でハンモック泳動を楽しんでいました。ゆらゆらしていて、とてもいい気持ちになって、こっくりこっくり居眠りを始めたのです。ハンモック泳動は右と左にゆったりと揺れ動く動きですが、しばらくすると、体に小刻みな地震の揺れのような感覚を覚えました。

「何だろう？変だな・・」と夢うつつに思っていたら、小刻みな揺れは突如大きな揺れに豹変し、大波に巻き込まれたように体は急回転し、嵐に翻弄されたのです。

目を閉じた真っ暗闇の中で、私は右も左も上も下も分からず、危うく風呂の中で溺れそうになりました。ハッとして目を開け、あわてて周囲を見廻し、浴槽の縁につかまり、体の動きを止めることが出来ました。平成４年の出来ごとです。

Qさん：いわゆる、乱泳動という泳動現象が発生したのですね。

 

 

 

２ 視覚（目）の変化で現れる泳動を

「視覚泳動」と名付け、実験を始めた

 

Aさん ：そうです。目を閉じていたら、突如、乱泳動が発生したのです。

この体験で、私は以前にも、光に関する不思議な泳動現象を幾つか体験したことを思い出しました。例えば、浴室の壁の電球をジーっと見上げていたら、体がスパイラル回転を始めたという体験とか・・。

Qさん：風呂の中でスパイラル回転・・？

Aさん：たぶん、私が無意識で泳動中だったので、そういう珍しいことが起こったのでしょう。・・幾つかの奇妙な体験を思い出して、「これは何らかの原因がありそうだ」と思い、それは目とか光に関係した現象のように感じたのです。

そこで、自分が泳動中に、目を閉じてみたり、天井を眺めてみたり、ドアの方を横目で見たりして、その時どんな泳動が現れ変化するかを観察したというわけです。

Qさん：それが視覚泳動の実験の始まりでしたか。

Aさん：そうです。その後いろいろと目に関する実験をして、その結果、視界が変わったり、目を動かしたり、片目を閉じたりすると、泳動の姿形に自動的な変化が現れることに気づいたのです。

 

２ 視覚泳動は、誰にでも

　 現れる現象だろうか？

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Aさん：目の変化で自動的に体の動きが変化するという視覚泳動の現象は、自分だけに起こるものだろうか？・・・いや、おそらく全ての人が、目の変化にそって自動的に体が動くシステムを隠れ持っているのではないか・・。そう考えて、私は友人知人にお願いして、視覚泳動の実体験をしていただき、動画を撮らせていただきました。

Qさん：そうでしたか。では、私でも、無意識になれば、視覚泳動が現れるのでしょうか。

Aさん：現れると思いますよ。ただしそれには条件があります。通常の運動意識を働かせないことです。頭は覚醒状態で、体の力を脱き、自から動こうとしない。〜〜この状態を作るのがちょっと難しいようですが、コツさえつかめば簡単です。

ウトウトと居眠りをしそうな状態、あるいは超リラックスしてお風呂でゆらゆらしている状態になれば、Qさんも視覚泳動の体験が出来るでしょう。

しかし油断すると、水難の危険が伴うので注意して下さいね。