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"マーメイド ダイナミクス ( 水中泳動 )
( 体内で秘かに働いている自動運動システム )
1ハンモック泳動は心地よい揺らぎ
Qさん:水中泳動というのを私もやってみようと、入浴中にトライしたのですが、どうもうまくできません・・。
Aさん;体の力を抜くのが難しいらしいですね。今度、ご指導しましょう。一度体験すると、体が覚えてしまうようで、次はリラックスするだけで、すんなりとハンモック泳動が現れるようになるようですよ。
Qさん:動画を見ると、皆さん、珍しい体験に驚いたりしながら、ごく自然に泳動をしていますね。
Aさん:ハンモック泳動の揺らぎは、特に何もしなければ安定して続くので、それを利用して実験を行ってきました。左右に揺らいでいる最中に、故意に体を動かしたり目を動かしたりすると、ハンモック泳動はごく自然に変化するのです。全く予想もしていなかった変化が現れたりするので、ビックリしながらも興味をもったわけです。
Qさん:ビックリ体験が、イルカ泳動や回転泳動や片目泳動だったわけですね。
Aさん;実験とは別に、ハンモック泳動でのんびり揺らいでいると、心も体もリラックスします。癒し系の泳動として、Qさんにはオススメですね。
Qさん:こんど、ご指導下さい。
2ハンモック泳動が 左右に揺らぐ理由
Aさん;右に左にゆらゆらと揺らぐハンモック泳動。そのリラックス感は、人の体が本来的に持っている自然のリズムなのだろうと、私は考えていました。
ところが、片目泳動を体験して、私は「ちょっと待てよ・・」と、ハンモック泳動の左右揺らぎに「待った!」をかけました。
Qさん:「待った!」をかけたとは・・?
Aさん;片目泳動は右目で右回転、左目で左回転をしますね。片目になるとなぜ回転するのだろうと、その謎に思いを巡らしていたとき、ふと、「もしかしたらハンモック泳動は、右回転の泳動と左回転の泳動を繰り返している姿なのではないか!?」って、ひらめいたのです。
Qさん:ほぉう・・。片目泳動からのひらめきですか。
3はじめは 片目泳動の一種と思ったが・・、
Aさん;はい、始めのひらめきは、右目泳動と左目泳動が左右交互に現れれば、ハンモック泳動になるではないか!という思いつきでした。
前章でお話しましたが、実は、私たちの視覚は、両目で一緒に外界を認識しているのではなく、右目光情報と左目光情報が交互に認識される、という仕組みになっています。
Qさん:たしか、アカゲザルの実験の話でしたね。
Aさん;そうです。目の前の情景に変化がなければ、右目泳動と左目泳動が穏やかに繰り返されるだろう。それはハンモック泳動になるではないか!とひらめいたのです。
しかしそのひらめきに「ちょっと待てよ」と待ったがかかりました。この発想は、実感的に違和感を感じたからです。
もし第一次視覚野への光の投影が泳動に反映するとしたら、おそらく、小刻みで切り返しの速い左右への揺らぎが発生するはずだと考えました。
しかしながら実際に現れるハンモック泳動は、のんびりゆったりした動きです。第一次視覚野に投影される瞬時的な On Off映像とは別物ではないかと、体感的に納得がいかなかったのす。
Qさん:体感の違いが「待った」をかけたのですか・・。
4魚の泳ぎ方はハンモック泳動ではないか?
Aさん;ハンモック泳動をしていると、ふと水中をゆったりと泳いでいる魚になった気分になるのですが・・その時、頭に浮かんだのは、・・魚はね、ゆらゆらと尾びれを左右に動かしながら泳ぎますね。魚が蛇行しながら水の中を泳ぐ姿を想像して、あれはハンモック泳動ではないか、魚はハンモック泳動をしながら泳いでいるんじゃないかって、ふと思ったのです。
Qさん:魚の泳ぎ方が、ハンモック泳動ですか。
Aさん;魚の目は、体の側面についてますよね。〜〜魚の目は側方はよく見えますが、前方はそれほど良く見えない構造です。なので、魚は右と左にやや体を蛇行させることで、前方を確認している。〜〜それが魚の習性になっているのではないかと、魚の立場になって想像してみました。
そこに片目泳動という現象が加味されていて、魚の右目では右回転の力が働き、左目は左回転の力が働く。従って、魚は右に蛇行したり、左に蛇行したりを繰り返すことになります。それは魚の習性となって、魚の蛇行泳ぎが定着したのではないかって、考えたのです。
Qさん:・・う〜む。かなり飛躍しているけれど・・・あり得なくもない考えですねぇ・・・、
Aさん;「バカバカしい!」と一蹴されそうですが、魚の研究者には、そのような観点から魚の蛇行泳ぎに関心をもってもらえないかなあと・・。
5魚は側面についている目で、遠近や立体をどうやって認識しているのだろう?
Aさん;もう一つ「バカバカしい!」と一蹴されそうな話ですが、 魚の目は正面ではなく側面についていますね。(ヒラメ、カレイ、出目金など例外あり) なので、右外界は右目で、左外界は左目で見ている感じです。・・そこで質問です、魚は、 片目でどうやって遠近や立体を認識しているのでしょう?
Qさん:そう聞かれてみると、立体感というのは左右の目の視差角で認識されるわけだから・・、え〜と・・。
Aさん;私はね、カメラレンズで投影される映像の大きさの変化(差)や、線や面の傾きの変化(差)によって認識しているのではないかな、と想像しました。人間の場合は左右の目の視差で遠近を認識しますが、魚の場合は例えば、プランクトンに近寄るとプランクトンがグングン大きく見えてくるとか、岩壁に近づくと角度の歪みが大きく投影されるとか、そういった映像の変化で認識されているのではないかなあという想像です。
Qさん:なるほど。人間の右目と左目は、ほぼ同じ視界を見ているけれど、魚の視界は右目と左目では全く違う視界になっているわけですね。人間の視野が 180度弱とすると、魚の視野は300度以上あるものもいとか。その代わり、正面は見にくい。
Aさん;ですから、魚は左右に尻尾を振りながら、右回転左回転の片目泳動をして前方を認識しているのではないかな、と想うのです。
Qさん:魚の場合も、右目の情報と左目の情報は同時に投影されず、右目か左目のどちらか一方の情報だけが入力される仕組みになっているのでしょうか、ね。
Aさん;おそらく、そうだと想いますよ。
Qさん:しかしですねぇ。・・Aさんが述べた幾つかの説は、Aさんの単なる想像であって、公の実験や研究によって証明されたものではありませんね。残念ですが、信頼すべきデータがないので、たんなる空想の範疇になりそうですね。
Aさん;仰るとおりです。私の発想に興味をもってくださる方が現れ、研究する人が現れたらうれしいのですが・・。
体の力を抜き、リラックスして湯につかっていると、足や腰が自然に右に左に揺らぎはじめます。
ハンモック泳動というこの自然の動きの裏に、実は右と左の片目泳動が潜んでいるのではないか?!
しかも、ハンモック泳動は魚の蛇行泳ぎと関係しているかもしれない・・!??
多くの魚の黒目は、あまり動きません。